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インパクト成型

鍛造学ブログ 担当の徳田です。


9月は、通年台風シーズンの真っ只中になりますが(苦笑)、先日日本列島各地で大変な風水害の爪痕を残した台風18号も過ぎ去り、朝夕はめっきり気温も下がり、大変過ごしやすくなってきましたネ。ようやく秋の気配を感じられる季節になってきました(笑)。

今夏は各地で天候不順で、真夏にもかかわらず雨天が続いたり、酷暑であったりと気候変動が激しかったのですが、これも地球温暖化の影響かもしれませんね...。


我が家でも今年の夏の夜は余りにも寝苦しい日々が続いていたので、毎晩エアコンをつけっ放しで
就寝していたのですが、なんと電気代の請求金額を見たとたん目の玉が飛び出ました...(汗)。

やっぱり仕事と同様に、無駄なコストはセーブせねばとセコく考える今日この頃です(苦笑)。

皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?


さて、このところのお客様のご相談内容を整理してみますと、冷間鍛造方法で製作した方がメリットの
あるような形状の部品が多くなってきております。

基本的に冷間鍛造は熱間鍛造と比較して、プレスで成型したときの材料展伸性が良くないので、
金型を複数個以上使って、材料を少しずつ回数を分けてプレス成型していきます。


但し、どんな世界にも例外があるように、冷間鍛造の種類の中にはインパクト成型といって、材料スラグを金型の中に装填し、ワンパンチ(1回プレス)で長いパイプ形状に成型できる方法があります。

例えば、大きめのボタン形状のアルミ材(スラグ)を金型に入れて、パンチ(ボス)で垂直に加圧するとアルミの材料が、こんな感じでスルスルとパンチの外周に沿うようにせりあがって成型されます。


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<インパクト成型のイメージ図>


イメージ図では4工程に分かれているように見えますが、この一連の流れは実際には1工程(1パン
チ)で成型されます。だから量産性は非常に高く効率のいい製造方法の一つでもあるんですね。

しかし、逆にいうと小ロットでは製造コストを下げにくいと言える訳でもあるんです(汗)。


一例をあげますと、材料がアルミニウム場合、身の回り品でいえば、油性サインペンや口紅用ケース、ヘアスプレー缶等の筐体がこういった「インパクト成型」法で作られていることが多いようです。

このインパクト成型はアルミニウム材のとの相性が非常良く、特に肉厚を薄く、直径に対して全長が
に長いパイプ形状に最適ですなんですね。


弊社でも一時、このようなインパクト成型でVTR用アルミヘッドの製品を量産しており、冷間鍛造にも対応させて頂いております。
このように中野鍛造では、部品の形状に応じて、熱間鍛造/冷間鍛造それぞれのコストメリットを検討した上で、柔軟に対応させて頂いております。

もし、熱間鍛造で部品製造を行なうのか、冷間鍛造で行なうのか迷われている場合は、ぜひ中野鍛造まで、お気軽にご相談ください!最適なアドバイスをさせて頂きます(笑)。


「モノづくり魂は常に熱く、仕事はクールに」をモットーに、社会に役立てるように頑張っておりますの、これからも中野鍛造をご愛顧のほど宜しくお願い致します

暑さ対策について

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

大変ご無沙汰しておりました。久しぶりの更新です。

ありがちな業務多忙を理由に、しばらくブログ更新をサボってしまっておりました(苦笑)。

これから、改めて気合を入れ直して頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします!


さて、夏も終わりに差し掛かっておりますが、振り返りますと今年の梅雨は、各地でゲリラ豪雨を降らせたり、九州地方ではたくさんの人命が奪われるなど、私自身といたしましては、特に自然界の猛威をひしひしと感じる夏でした。

ちなみに、7月9日の瞬間ゲリラ豪雨があった時などは、落雷による停電や自宅近くの道路はマンホールから下水が逆流するなどして、周辺道路なんかも一時的に冠水して交通障害が発生していましたネ・・・。

本当に、昨今の世界的な異常気象には、とても懸念を感じずにはいられませんネ。
 
 
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さて、あと少しで暑い夏が終わりますが、実は鍛造工場にとって夏は1年で一番つらい季節なんですよ(汗)。

と言いますのも、ご承知のように弊社は熱間鍛造が主力業務ですので、工場内の加熱炉からでる排気熱や鍛造後の製品が工場内の気温をもの凄く上昇させます。

例えば、ダクトで熱風を屋外排気しても、加熱炉本体からの発熱は防げないので、なんと工場内では40℃近くに温度が上がり、炉の周辺になりますと50℃以上にもなります。
 
 
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もちろん、その暑さゆえに鍛造スタッフは多量の汗をかきますが、実は工場内は火を焚いているので、
意外に湿度が低く、梅雨の時期の蒸し暑さと違って、結構「カラッ」としているのがまだ救いですが・・・(笑)。

それでも夏場は暑いことには変わりなく、弊社では33年前に、夏場は大変涼しい「関西の軽井沢?」(笑)と言われる、兵庫県北部にある神鍋高原の近くに鍛造工場を移しまして、夏場の職場環境を少しでも改善できるように対応してきました。

また、工場設備の暑さ対策としては、誘導加熱炉の導入を推進して、発生熱源をコンパクトにしたり、鍛造プレスの自動化を図るなど、夏場の業務負担を少しでも軽減できるように努めております。

中野鍛造では、「高品質・高精度な製品は、環境の整った工場から」をモットーに、これからも皆様の期待に応えるべく、益々精進いたしますので、引き続きご贔屓を賜りますようお願いいたします(笑)!


【追伸】
今回は久しぶりのブログと言うことで、弊社の「暑さ対策」について書かせて頂きました。

また、次回からサボらずに(苦笑)、本業の「鍛造」について、皆様のお役に立てるよう、しっかりと掘り下げて記載させて頂きますネ(笑)。

熱間鍛造と冷間鍛造

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

まだまだ朝晩の冷え込みが厳しい中、ようやく日中の日差しは春を感じさせてくれるようになり、間違いなく、春に向けて季節が一歩一歩進んでいくのがわかるようになってきましたネ。

また、この時期は卒業式が真っ盛りの季節でもありますが、私も娘の卒業式で家内と一緒に出席してまいりました。

皆様におかれてはいかがお過ごしでしょうか?

あとひと月もすれば、ポカポカ暖かい桜の季節ですね~。ホント待ち遠しいです(笑)。



さて、今回は熱間鍛造と冷間鍛造の違いとその特性についてのお話...

最近のお客様からのお問い合わせのなかで、「熱間鍛造で冷間鍛造レベルの公差で製造できませんか?」とのご相談が多くなってきております。

また「熱間鍛造品の一部分を切削レスで使いたい」と要望されるお客様も増殖中?(笑)

そんなわけで大雑把ではありますが、以下に説明させて頂きます。

まず熱間鍛造とは、書いて字のごとく金属の素材(一般的に丸棒)を所定の長さに切断後、加熱して鍛造しますので、成型後常温になれば製品は必ず収縮します。

ですから、金型はその収縮率(延尺)を考慮して少し大きめの寸法で製作しますが、厳密に言えば夏場や冬場の外気温度差で製品寸法は多少のバラつきが発生します。

また大きさにも依存しますが、鍛造時(非鉄金属材の場合は基本的に一回成型)には、150t~500tの大きなプレス圧力が加わり、焼き入れした金型といえどもその瞬間には「弾性変形」しており、製品の歪や反りの発生につながります。

なので、高精度な鍛造部品が必要な場合は、あと工程で切削加工を追加して仕上げる方法を採用する場合が一般的です。

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加熱された金属素材(左)と熱間鍛造直後の鍛造製品(右)。鍛造直後も高温のため、常温になれば製品は収縮します。


一方で、熱間鍛造とは違う冷間鍛造方法は、材料を常温のまま成型しますので「金型寸法」と「製品寸法」はほぼ同じになり、仕上り精度や公差レンジといった点では熱間鍛造より優れ、場合によっては切削加工無しといった設計も可能です。

但し、一般的な冷間鍛造の場合は、材料を加熱していない為に素材の変形抵抗が大きく、また1プレス当たりの素材変形量も少なく、複雑な形状の製品を成型する場合は、一度に金型が複数個以上必要になり、ロット数量が少ないと採算性が悪くなる傾向にあります。

その点、熱間鍛造の場合はロット数が数千個以上であれば経済ロット数になり、製品の対応できる形状としても熱間鍛造は金型設計自由度が高く、金型が上下分割できれば基本的に成型が可能です。

主に熱間鍛造方法というのは、「一次素材から二次素材へ変える製造技術」という事であり、熱間鍛造品単体では部品ではなく基本的に「二次素材」だと概念をお持ち頂くと大変ありがたく思います。

とは言え、形状にも依存しますが、熱間鍛造品で弊社独自の<バリ無し鍛造技術>を使えば、冷間鍛造では難しい形状と冷間鍛造品並みの精度を出すことが可能です(笑)。

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バリ無し鍛造技術による当社熱間鍛造品


但し、マテリアルは黄銅材に限りますが・・・(汗)

その為には、お客様の図面を基に弊社との二人三脚による互恵関係を構築し、鍛造性向上と高品質化できるような提案をご快諾頂くことで、末永くコストパフォーマンスの良い製品を供給させて頂けると思います。

ぜひ、熱間鍛造で冷間鍛造並みの製品精度を出すことができればとお考えの方は、<非鉄熱間鍛造品のエキスパート 中野鍛造>へ是非、お問い合わせご相談をお待ちしております(笑)!


高精度な熱間鍛造品については、こちらのページでも解説しています。

新設備導入の巻

鍛造学ブログ 担当の徳田です。


今年も早いもので、すでに二月の立春は過ぎましたが、皆様におかれては、雪害の影響などが出ておられないでしょうか?

今年はドカ雪の当たり年のためか、北日本や日本海側では降雪による被害のニュースが後を絶ちませんね・・・。

また、この時期は私学の「お受験」シーズンでもありまして、我が家にも高校受験を控えているのにもかかわらず呑気に構えている愚息がいるのですが(苦笑)、その姿を見ていると親の方が何かと気をもんで心配してしまいます。

「転ばぬ先の杖」と思って私がたしなめても馬耳東風...その結果はどうなることやら(汗)

さて、今回は新しい設備の入れ替えをしたお話です。

以前、第6回のブログでお伝えした通り、ようやくイタリアから新しい加熱炉が弊社神鍋工場に到着いたしました。

本来なら1月の末頃には試運転が出来ている予定でしたが、船便が1週間ほど遅れ2月に入ってから弊社に到着。

実は、当初の搬入予定日であった1月/第4週目の終わり頃は、兵庫県北部は大雪に見舞われており、周辺では降り続く雪のために除雪車の作業が間に合わず、主要国道で、軒並み車が立ち往生するくらいの状況でした。


つまり、そのような状況のため船便が1週間遅れた結果、搬入時は大雪の日に当たらずスムーズに進み、「災い転じて福になる」感が満載でした!(笑)


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(1週間前の残雪の前で搬入準備)

しかしこの重量屋さん、とても上手な業者さんで、見事にこの狭い通路を難なくかわして(驚)、なんと半日で据え付け完了!


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(狭い通路をフォークリフトで牽引...)

そして、その日のうちに電気と配管接続工事を済ませ、あとはイタリアからの技術指導者を待つだけでとなりました。

鍛造プレス設備と違って、本加熱炉の設置においては、基礎打ちやピットを掘る必要がなく、フロアに直置きにしてアンカーボルトで固定するのみなので、比較的短時間で終わりました。

その後、間もなくイタリア人の技術者が、加熱炉のガス流量調整と操作指導に来られましたが、何の不具合もなく順調に進み、たったの2日間で終了!(早やっ)


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そこから、鍛造プレス機との連携は弊社側の作業になり、加熱炉から出てきた材料を自動でプレス機までアームで運ぶ微調整を行いました。

この鍛造プレス機は「クランクプレス」と言いまして、弊社の中でも小型で鍛造スピードが速い、フライ級の鍛造機です!(笑)

実は当社には、以前にも同じタイプの加熱炉が付随していましたが、経年劣化と材料サイズの依存性が高かったために、自動鍛造が出来るのにもかかわらず、稼働状況は余り良くありませんでした(苦笑)。

今回の加熱炉は、そんな弱点を克服して、安定した温度管理と幅広いサイズの材料が加熱できるので、生産性の向上だけではなく、さらに安定した高品質な鍛造品をお客様へ届けられることと思いますので、今後の中野鍛造所に、どうぞご期待くださいませ。

ちなみに、この搬入日の立ち会い中、あまりの寒さにギックリ腰になったのはここだけの秘密ですww

謹賀新年 エシカル消費

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鍛造学ブログ 担当の徳田です。


謹賀新年
謹んで初春のお慶びを申し上げます。


旧年中は格別のご愛顧を賜り有難うございました。
本年も変わらぬお引き立てのほどお願い申し上げます。


なんてお堅い枕詞はさておき、今年も始まって早や一週間が経過いたしましたが、
みなさんはお正月の休みボケは取れたでしょうか?(笑)

私は、年末年始のあわせて1週間のお休みを頂きましたが、
毎年恒例の「食べる、飲む、寝る」のリーピート生活で、
なんとあっという間に2kgほど贅肉を蓄えてしまい、
生活習慣病に?まっしぐらな感じで早く運動を始めなければ...と
かなり焦っております(汗)。

今年は「酉」年で商売的には
「仕事やお客様をたくさん取り(酉)込む」ことが出来る年と言われ、
一般的に縁起の良い干支とも言われております。

ぜひ本年は、鳥が大空を舞うように、
上昇気流に乗ってビジネス飛躍の年にしたいものですね!


さて、突然話しは変わりますが皆さんは「エシカル(ethical)消費」という言葉をご存じでしょうか?

昨年末に読んだ雑誌にその記述がありまして、どう言うことかといいますと...

多少価格が高くても、生産者の事を思いつつ自分も納得できる形の消費が出来ないか?
こうした問題意識の視点に立った「エシカル消費」という言葉が、
いま世界的に広がりつつあるそうです。

英語で「エシカル」とは主に「倫理的な、道徳的な」という意味があり、形容詞でもあります。

つまり、「みなさん、倫理的な消費を考えてみませんか」ってことです。

たとえば、途上国の劣悪な環境での長時間労働や、
若年者の労働力に依存して製造された製品は、
安くて消費者の視点からは喜ばしいことかもしれませんが、
果たして本当にそれで良いのでしょうか?

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たとえば、何年か前にもアジアのある国のEMS(電子機器の受託生産)会社の労働者が、
相次いで自殺を図ったニュースがありましたが、
そのような低賃金で過酷な労働環境により、低価格で製造された製品を
ただ、低価格であるだけで購入する事は、消費者として心が痛みませんか?

そういった事を考える消費が「エシカル消費」と呼ぶらしいです。

そこで、早速私は先日アウトレットモールで販売されていた
一枚1,000円の少し値段が張る「日本製ハンドタオル」を買いましたよ(笑)。

昔から、大阪の南部の泉州地方は繊維業が盛んで「泉州タオル」はブランドでしたが、
最近は海外からの安い輸入品のタオルや、靴下に押されて業界が低迷しているので、
僅かですがエシカル的?協力をさせて頂きました(笑)。

もちろん100%国産なので、肌触りや吸水性は素晴らしく、使用感は抜群でした!

たとえば、一年の計は元旦にありといいますが、
小生は今年から「エシカル」という言葉を念頭に置きつつ、
仕事面や日常生活面の消費に、ぜひ生かしたいと思っています。

そんなこんなで、本年も小生の与太話にお付き合いの程、
宜しくお願いいたします!

P.S ぜひ、鍛造品もエシカルな観点からのご検討、ご購入をお待ち申し上げておりますね...(笑)

イタリア訪問

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

今年も残すところ半月あまり、アッという間に一年が経ってしまい「光陰矢のごとし」の言葉の通り
去りゆく時の速さを痛感させられていますが、皆様においてはいかがお過ごしでしょうか?

次期アメリカ大統領がドナルド・トランプ氏と決定した以降、円/ドルの為替レートは急激な円安に進み、また日米の株式市場も上昇しておりますが、あれもこれも強いアメリカへの復活を期待している国民の思惑でしょうか?うーん・・・

私自身は、資源輸入大国の我が日本としては、余りに急激な円安は物価上昇圧力につながり、国内購買力の足を引っ張ると思われ、結果、内需拡大の期待は先細りすると予想します。

なぜなら、個人的にはこの様な上昇基調はいつまでも続くとも思いませんし、この円安/株高の上げ潮状況は、年明けになると潮目が変わるのではないかと個人的に考えていますが、皆さんはどうお考えでしょうか?(笑)

さて、そんな環境の下、私は、11月の22日から6日間でイタリア北部地方のトリノ、ブレッシア、ミラノ訪問の三都物語をして来ました。(笑)

私自身イタリアの訪問はほぼ20年ぶりで、当時はミラノを半日だけ駆け足で観光しただけなので余り印象に残っていませんでしたが、今回は現地4泊6日でゆっくりとイタリアの都市ともふれあい、大変楽しめました。

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(ミラノセントラル駅にて)

もちろん渡航目的はバカンスでは無く、弊社鍛造設備の更新により、半年前にイタリアのメーカーに発注していた加熱炉が完成したので、その立ち会い試運転に伺いました(笑)。

折角現地に参りましたので、メーカーからのご厚意もあり、他にイタリア鍛造プレス機メーカーの見学と、そのプレス機のユーザーの鍛造工場の見学もさせて頂き、非常に勉強になりました。

実は、近年イタリアの鍛造工場は、日本人の工場見学は殆ど「お断り」しているとの事。

なぜなら、日本人はすぐに設備を真似て、安モノを作りイタリアの商売の邪魔をするからしいです(汗)。


ところで、イタリアのカルチャーはルネッサンス、ロマネスクやゴシック建築様式の教会が有名ですが、実は、業界内では知られている、世界の熱間黄銅鍛造品のメッカであり、鍛造プレス機のみならず加熱炉、自動化対応のハンドリングなどの技術では世界一の先進国であります。

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(ミラノ大聖堂)

今回のこの加熱炉(ガス加熱炉)の特徴はコンパクトな外観にも関わらず材料を加熱するレーンが3レーンあり、時間当たりの鍛造生産性を飛躍的にアップさせることが可能になります。

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またこの炉はコンベアー方式で材料を送って加熱するので、従来の機械後方から材料をロッド棒で押すプッシャー方式より材料の表面に擦り傷が付きにくいため、非常に外観の美しい鍛造品になります。

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この加熱炉、弊社には一月末頃に納入される予定ですが、自動鍛造プレス機とドッキングして量産品から小ロット小物品の鍛造品の生産に寄与し、品質の安定化と納期短縮化に貢献できると考えております。

このブログを見て、本機の性能や内容にご興味を頂きましたら、私、徳田までお気軽にご連絡ください。この美しい加熱炉の素晴らしい(?)ウンチク話を喜んでさせて頂きます(笑)。



【追伸】
期間中の食事はパスタや生ハムなどすべての料理は美味しかったですが、ピザは大きすぎて完食はできなかったです(汗)。
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(ビッグサイズ!イタリアンピザ)

販売価格の値決めについて

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

最近、やっと寒くなってきたと思えば、ポカポカ陽気になったり、でも夜は寒かったりして、何か変な気候が続いておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか(笑)。

さて本日は、販売価格はどのように値決めされているかについてお話したいと思います。


まず政治のお話になりますが、世界が大注目していたアメリカの大統領選挙は超以外?ドナルド・トランプ氏の勝利に終わりました。

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皆さんはどちらが勝利すると予想されていたでしょうか?

わたくし個人的には、近年の往き過ぎたアメリカ流「グローバルイズム」が、アメリカ人の一部である知識階級の人々だけを潤し、アメリカ全体の「経済格差」を増長させた結果、中間層以下の国民を不満にさせ、その結果が「Make great America again」のスローガンにみられるように、彼ら中間層以下の国民の回顧主義が強まり、アメリカの復活を期待してトランプ氏を当選させたのではないかと分析しております。

そんなアメリカの状況で、国際非鉄金属マーケットでの銅の相場はトランプショックと言われるくらいに暴騰し、銅相場のみならず株式市場や為替市場も乱高下で冷や汗もの...(汗笑)


例えば、銅の価格は非鉄金属のLME国際相場と外国為替市場のドル対円の相場価格で決まります。

LMEマーケット市況の銅価が上昇していても円高に為替が振れれば相殺する場合もありますが、今回のトランプショックではLME価格が上昇し、為替が円安に振れてダブルパンチとなっています。


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特に足元(直近)の急激な材料相場変動は、製品販売価格への反映が非常に難しい訳でして...(苦笑)。

一例で言いますと、毎月の一定のアイテムで定量的にご注文頂いているお客様については、二か月前の相場価格をスライドして当月の材料価格に適応できるので問題はありませんが、スポットのお客様に関しては足元相場価格が急変した場合、特に相場が急な下落をしたときは納期の関係上足元価格では見積りできません。

つまり足元価格下がったからと言ってすぐに売価には反映できないんですよね・・・。

なぜなら材料メーカーとは二ヶ月前の価格で発注しており、その約一か月後に材料が弊社に入荷しますから(納期遅延する場合もありますので)、材料入荷納期の余裕を含んで当月使用している材料価格はあくまでも二ヶ月前の価格がベースになるのです。

但し、納期二ヶ月を頂けるなら材料足元価格で製品価格提示をさせていただくことも可能にはなるのですが、もちろんそのような余裕のある納期でご発注頂けるお客様は皆無です(汗)。

何れにせよ、初めてお取引き頂く際もしくはご注文を頂く際は、二ヶ月前の材料価格がベースになることをご理解頂ければ大変有難く思います。

アメリカ大統領はやっぱりヒラリー氏の方が良かったのでしょうか?その答えは4年後には出ている事でしょう(笑)。


販売価格については、余裕のある納期(二ヶ月程度)でご発注頂けるのであれば、材料足元価格で製品価格検討することが検討できますので、円安に振れているこの時期はぜひ、前倒しでご発注をご検討してくださいませ(笑)。

鍛造品の「省材料化」と「精度UP」に成功した製品事例

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

秋も終わりに近づき、少しづつ寒さが増して冬の到来を感じさせる今日この頃ですが、皆様におかれましてはお変りございませんか。

私は、久しぶりにゆっくりと読書をしたく、思い切って本を数冊ほど買い込みましたが、加齢と共に忍び寄る老眼の不自由さに、なんとまだ一冊も読破できていない状況です(汗)。トホホ・・・。

さて、それでもめげずに皆様のお役に立てるべく、今回は鍛造品の「省材料化」と「精度UP」に成功した製品の一例をご紹介したいと思います(笑)。

当該製品は住宅関連機器の内部部品ですが、ロット数量が多いので、材料費のコストダウンを図れないかとお客様より相談がありました。

まず、図面を拝見すると、弊社の「バリ無し鍛造技術」を応用すると、約28%の材料低減が可能とシュミュレーションの結果が出たので、早速お見積りをさせて頂きました。

それから後日、数回の形状変更依頼のやり取りの後、鍛造図の承認を頂き金型製作に着手しました。

製品全長約50mm完成重量は約215gと、「バリ無し鍛造」のサイズ的にはちょうどいい感じの大きさでしたが、小さい面が多く3Dモデル化には予想外の時間をとってしまいました(汗)


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これが、3Dモデル化の画面です。製品全体のイメージはこんな形状ですが、「中空バリ無し鍛造」の場合は、金型以外にもパンチや周辺部品が多く、こんな感じで作りこんでいきます。


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パンチ部品の製作の基本は旋盤加工で仕上げます。


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上下の型ズレ方向の公差は±15ミクロン以下の精度に仕上げるので、ツーリング管理や金型の位置決めには細心の注意が必要となり、ノウハウの塊です(笑)


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機械彫りが終わった直後の金型


この金型を切削加工している機械は縦型ジグボーラーと言いまして、かの有名な自動車メーカーのフェラーリー社もエンジンの加工で使用している超高精度の機械です。


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このままでも鍛造は可能ですが、弊社では金型精度向上のため、もうひと手間かけて仕上げます。


この後、中空用のパンチを仕上げて金型は完成します。

で、どんなパンチかというと...この先は企業秘密なので残念ながら写真はNGです

そして完成した金型は早速鍛造試作し、全体寸法及び「型ズレ」寸法を検証。


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ご覧の通り、「型ズレ」寸法は製品の対角線で測定すると上写真φ25.11mmで下写真φ25.10mm。


結果、対角線上の「型ズレ」は0.01mmの誤差、上出来です!(笑)

つまり、仮想中心線に対して、上型と下型はそれぞれ反対方向に0.005mm(5ミクロン)づつしかズレていないという事になります。

なぜ型ズレ誤差が重要かといいますと、切削加工の工程で鍛造品をチャッキングするときに、この型ズレが大きいと鍛造品の中心線と切削加工品の中心線がズレ、加工後の内外径の偏肉につながり、品質が安定しない要因となるからです。

また近年では、切削加工をロボットで自動化するお客様が多くなり、ロボットが人の代わりにチャッキングするのですが、想定外の型ズレでロボットの爪がチャッキングミスを引き起こし生産ラインがストップしてしまう場合もあるからです。

先日、ある得意先様から「おたくの鍛造品は加工(切削)工程でチャッキングした時の芯のバラつきがほぼないし、端面の面取りをしても全周均等に取れるので製品の見栄えが良くなる」とお褒めのことばを頂戴いたしました(*^^)v

こういうお言葉を頂けると本当にモノづくり屋冥利につきますね♪

今回の中空化鍛造品では所要重量が360g→260gへと、約28%低減させることができ、毎月1万個を生産した場合は、年間で12トン、年間約700万円の材料コストダウンが可能となりました。

鍛造品の中空化は形状の依存性があり、すべての形状には対応はできませんが、外径に対して比較的内径が大きく抜ける形状であれば、持ち掛かり(所要重量)の削減には効果があるかもしれませんので、材料費を削減したいお客さまは、この機会にぜひ鍛造の中空化をご検討されてはいかがでしょうか?

お客さまの求めているスペックをクリアーし、なおかつ弊社独自の高度な鍛造技術を駆使して、
ハイクオリティーな中空鍛造品を生産、しかも大幅な材料費ダウンと生産性の向上をお約束いたします。

ぜひともお気軽にご相談くださいませ。

鍛造の種類

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

いつも鍛造学ブログをご覧頂きまして、誠にありがとうございます。

さて、最近やっと日中を含め暑さが和らいで、涼しくなってきましたね(笑)。

つい数日前まで、当社でもまだまだエアコンが活躍する日々が続いておりましたが、
そろそろ電気代を節電することができるかも・・・、と密かに考えている今日この頃です(笑)。

さて、前回は「鍛造の歴史」についてお話しましたが、
今回は「鍛造」について、もう少し深く掘り下げてお話をしたいと思います。


たとえば、「鉄は熱いうちに打て」という諺が、教育論としてよく使われますが、
それと同じように「鍛造」とは漢字の通り「鍛えて造る」ということです。

つまり、鉄や金属を高温に加熱しハンマーや金型で叩いて鍛えると同時に、
任意の形に整える加工方法を「鍛造」するといいます。

この様に、加熱した金属をプレス機など、外力により叩き、
材料の中に生じたガスや気泡を圧着させ、結晶粒を微細化し、
機械的性質を向上させることが「熱間鍛造」の主な目的なのです。

その特徴としては

①切削工程の削減
②材料の節約
③組織が緻密になり内部欠陥がなくなる
④切削加工では難しい形状が量産可能
⑤強さ、硬さなどの機械的性質が安定する
⑥鋳造品に比較して寸法の安定性が向上する。
⑦製品形状に合った鍛流線(メタルフロー)が得られる

等があります。

次に鍛造の分類として、「冷間鍛造」と「熱間鍛造」があり、
鍛造後加工硬化が残るものを「冷間鍛造」と呼び、
再結晶が生じて加工硬化が残らない鍛造は「熱間鍛造」と呼ばれ、
主に「型鍛造」「回転鍛造」「ローリング鍛造」「自由鍛造」等があります。

また、「型鍛造」の場合、その鍛造方式の違いから、下記のように四種類に分類されます。


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以上のように、鍛造の種類には材料を常温で成型する「冷間鍛造」と
材料を加熱して成型する「熱間鍛造」の二種類があり、

また、熱間鍛造方法の一つとして「型鍛造」があり、
その製造設備の違いから、さらに4種類に区分されております。

ちなみに弊社では、熱間「型」鍛造が主な業務で、
オープンダイ方式、クローズダイ方式及びホリゾンタル方式の設備を保有し、
様々なご要望に対応しています。

また次回も鍛造について、様々な知識を本ブログでご紹介したいと思います。

鋳造品から鍛造品に置き換わった製品事例

鍛造学ブログ 担当の徳田です。

今年の秋は、例年のコースから外れた台風が東北、北海道と甚大な水害の爪痕を残しましたが、被災地の皆様方おかれましては心よりお見舞い申し上げます。

それでは本日も早速、第2回目の鍛造学ブログを更新させて頂きます!

正直、なかなか定期的に配信するのは、慣れが必要と感じる今日このごろですが(苦笑)、
ぜひ皆様のお役にたてられる様、頑張って更新してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします(笑)!

さて、今回の鍛造学ブログでは、弊社で行なった<鋳造品から鍛造品に置き換わった製品事例>をご紹介したいと思います。

当該製品(品名:錠前)は、従来から鋳造方法でつくられておりましたが、近年は後継者難や環境問題などで廃業される鋳造会社も多く、また品質の安定性に欠けることが多い製品なので「鍛造品でつくれないか?」との製作依頼がありました。


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お客様より預かった鋳造品サンプルの全体形状です。

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サンプル品先端部(拡大)の表面の状態です。(先端付近の形状が変形して表面がブツブツです)


サンプルを拝見すると、写真のようにニッケルメッキは施されていますが、鋳肌のブツブツが残っており、製品全体が弓なりに反っていて、このままでは商品価値が低いと思われます。

また鋳物の製作図面はありましたが、現物のサンプル品を測定すると、まったくデタラメな寸法仕上りだったので(苦笑)、CADで再度図面を書き直し、出来るだけ現物に忠実になるように設計し直しました。

特にCAD設計する場合は、0.1mmでも輪郭線がずれると面データが成立しないので、人の感性で「もう少し大きく」とか「細くして」とかリクエストされても、木型を削るのであれば問題ありませんが、CADで線を描く場合は0.001mm単位まで数値を決めて入力しないと図面が書けません・・・(苦笑)。

ですから仕上り寸法より、見た目の形状が優先される製品の設計は非常にハードルが高く、基準になる寸法の特定に時間を要するのです。

この辺りは、鍛造図面設計におけるノウハウの部分がありますので詳しくは述べられませんが、秘密兵器を駆使して製品寸法をはじき出し、鍛造承認図を仕上げました。


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サンプル品を測定後、弊社で書き直した鍛造承認用の製品図面です。


客先でこの図面の承認が得られれば、直ちにCAMデータを作成し、縦型マシンニングセンターで金型を切削し始めます。


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CAMデータで制御して金型を彫るマシンニングセンターです。


金型が完成後、各部寸法検査がOKであれば鍛造試作に進みます。


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完成した鍛造金型(オープンダイ方式)


左金型の上は鍛造試作サンプル(バリ付き)

そして、最終工程でトリミング(バリ抜き)して完成品になります。


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客先のサンプル品(左)と今回新たに製作した鍛造品です。


いかかですか。

写真右側が今回製作した鍛造品で、左側の製品に比べて輪郭がスッキリとし、曲りや反りがないことがお分かり頂けると思います。

ちなみに、サンプルをご覧になったお客様には大変ご満足していただき、「これだけ高品質に仕上がるのなら、もっと早くから鍛造に切替えたほうが良かった」と...大変ありがたいコメントを頂戴いたしました(笑)。

この後、お客様の方で切削加工とメッキを施してピカピカの完成品になります。

ちなみにこの鍛造製品の場合、金型製作の着手から金型完成まで、6営業日で仕上げさせて頂きました。


この様に中野鍛造所では製品図面が相当デタラメな場合でも(笑)、サンプル品があればその寸法を実測データ化を行い、鍛造品を製作することも可能です。

既存製品の品質安定化や、メッキ後の仕上がり不良低減を図りたいお客様にも「鍛造化」はぜひお薦めです。
「鋳造製品」と「鍛造製品」では、強度はもちろん表面の仕上りレベルが、かなり違ってきますので。

もし、そのようなサンプル品や図面等お持ちでしたら、何なりとお気軽にご相談下さい。
いつでも迅速、丁寧、誠心誠意で対応させて頂きます。